2007年3月14日水曜日

1990年代~ナリのコト~(1)

「結婚したい」

「だめ」

「なんで?」

「もう遅いの」

「・・・・・・・・・」

受話器のこっちもあっちも無言になった。



1990年代も中ごろの晩秋、オレは長い学生時代を終え半年ばかりの26歳だった。
ナリと出会ったのは、この会話の数ヶ月前だった。

大学をなんとか4年で卒業したものの、フリーターを経て専門学校に2年通い、それなりの資格も取得したものの、社会人になるコトにそれほどの価値も見出せなかった。

そんなオレでも、その資格から、とある会社の嘱託として採用されたのが26歳の春。そして社会人としてのリズムに慣れはじめた初夏、彼女はボクの前に現れた。

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