いいじゃん、べつに。そう思うコトもできたのだろう。でも、できないのがオレだ。
月曜日の朝、案の定ギリギリまで寝てたオレは、なんとか定時に会社に駆け込んだ。オレのやや後から、やはり駆け込んだ彼女とばったり遭遇。彼女は満面の笑みで、でも周囲に気づかれないように言った。
「おっはよ~♪ 昨日はありがとね」
「いえいえ、こちらこそ♪」
「今夜、楽しみにしてるね」
すれ違いざま、ささやくように言った彼女に、オレも同じようにささやいた。
「オッケー。まかされて~」
学生時代や寮暮らしで料理は好きだったオレは、今夜の手順を考えつつ、その日の業務をこなしたが集中力なんぞあるワケもなかった。イカワの存在も意識的に無視しながら。
「おつかれさまでした!」
と、定時には元気いっぱい退社し、買出しに向かうオレだった。


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