カラン♪
入り口のドアの音とともにマサちゃんが入ってきた。
「あ! マサちゃん、ヤッホー!」とナオミさんの元気な声。
「おはよう」と答えながら、マサちゃんはカウンターのオレの横にやってきた。
「おつかれっす」とオレ。
「おつかれ、Kちゃん。あ、オレもコロナね」とマサちゃん。
「はぁ~い」と答え、コロナを準備するナオミさんは唐突に言う。
「ねぇねぇ、マサちゃん、Kちゃんいいコトがあったの知ってるぅ??」
「え! そうなん? なになにKちゃん?」
「待った! ナオミさん、カンベンしてやホンマ」
「あはは♪ ごめんごめん」
「なになに? ええやん、聞かせてよ」
やれやれ。ここではプライベートもなにもあったものではない。でも、ここは我が家のような居心地のよさがあり、こういうコトも常連とスタッフの間では許されていた。
「ん~。まぁ、なんちゅーか、彼女ができたような感じ? って感じ」
「へぇ、そうなんや! Kちゃん、よかったやん! って、感じってなんやねん?」
「まぁ、そういうこっちゃ(苦笑)」
「わからへんって(笑)!」
ともあれ、イキサツをかいつまんで話し、マサちゃんと乾杯をした。ひとつ年上の彼は、オレにとってアニキ的な存在だったし、話す機会を得られてよかったのかもしれない。

