切なくて短い付き合いとなることなど、このトキは思っていなかった。
そんな週末は三連休だった。ナリさんは、以前からアキタ嬢&タケダ嬢とともに香港へ行く予定だった。寂しいと思うものの、以前からの予定ではしょうがない。
「お土産買ってくるからね♪」
と申し訳なさそうに笑うナリ。
「うん、楽しみにしてるわ。気をつけて行ってきてや」
「了解でぇっす!」
彼女が旅立った土曜日の夜、Mobby'sの指定席にオレはいた。ナリと来て以来だったので、いろんな詮索を覚悟してのことである。
「Kちゃん、いらっしゃ~い」
ナオミさんの声に、トモ、ユキの声も重なっている。どうして、いつもいるんだオマエらはと苦笑しながら、「まいど」と返すオレ。
いつもどおりコロナを呑んでいると、三人が三人とも目がカマボコになっている。
「君ら、目ぇ変やで」
「あら、そうかしら」
とカマボコ目のまんま笑う三人。
「わかったて。ちゃんと話すから」
「さっすがKちゃん!」
「なにがさすがなんかようわからへんっちゅーねん」
「あはは♪ で、で、?」
露骨というか、好奇心の固まりである。ここまでオレなんぞの動向に興味を持っているとは以外でもあるが。
「こないだの彼女、外川さんのコトやね? まぁ、なんちゅーか、付き合ってますよ」
きゃあ~~~♪ と三人の黄色い悲鳴(?)が上がる。
「やっぱり!」とユキ。
「Kちゃん、おめでとう♪」とトモ。
「よかったね。いい子やないの」とナオミさん。
「みなさん、おおきに。おかげさんで」と照れ笑いするしかないオレ。
今ごろ、ナリさんはアキタ嬢&タケダ嬢とどんな香港の夜を過ごしているのかなぁ、と思いながら。


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