2013年11月13日水曜日

1990年代~ナリのコト~(60)

「なんか? 考え事してた?」

三条大橋から西木屋町へ、並んで歩きながら、トモは聞いてきた

「ん? なんで?」

「ん~。実はね~、橋の上、歩いてるときにKちゃん見かけてね、それでちょっと見てたんよw」

「あ。そうなんや」

「そしたら~、なんかタバコ吸いながら考え事してるよーに見えてんw」

「あははw そっか。ま、いろいろな、あんねんて、こー見えてもw」

「せやんねぇw って、彼女は元気なん? うまくいってんのん?」

「元気やでw って、まぁーた目がカマボコになってるっちゅーねんw」

「出たっ! カマボコw!」

「オレも彼女に教えられてんけど、そういうときの目てカマボコ型になってんねんなぁw♪」

「うんうん♪ 今、けっこーアタシらの間でも流行ってきてるわw」

と、会話してるうちにMobbysの前に到着。

7時に15分ほど前。

「ほな、2~30分ほどしたら行くわ」

と、トモにいったん別れを告げる。

「うん! 待ってるね♪」

「おぅ!」

「じゃね!」

と、トモは階段を下りていくのを見届けながら、オレはそのまま直進し河原町通りに出た。

通りを渡った真向いに大型書店があり、そこへ入る。読書ネタが切れかけていたので、文庫本コーナーへと行き、新刊本をチェック。

幼少時より、母親に読書グセをつけられたおかげで、本を読まないと寝られない体質である。

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1990年代~ナリのコト~(59)

夕闇迫りつつある木屋町。

秋を迎え、日も少ぉしづつ短くなってきた。

Mobbysに行くにも、ちと早い時間。

時間つぶしに四条大橋のたもとから川沿いに降り、三条まで歩いてみる。

すでにカップルが数組、等間隔に並んで座り、愛なのかどうかはさだかでないが、それぞれが何事かを語り合っている。

そんな光景を見て歩きながら、1年ほど前のことを思い出す。

この川沿いを、「あなたと取り留めもなく歩きたい」と言われ、それを断ったことを。

苦笑というか、懺悔というか、複雑な気持ちが湧き上がってくる。

なーにやってんねやろ?

三条大橋の下あたりで、壁にもたれ、タバコをふかしながらつぶやく。

だれだけ時間が過ぎたのか、すでに周囲は夜の闇。

「さて」

と、Mobbysへ行こうと、橋のたもとの階段を上る。

「あ! Kちゃん!?」

と、階段を上がりきったところで元気な声が聞こえた。

「どなぃしたん? こんなとこで?」

「トモ?」

「あははw そそ、トモ子ですぅw♪」

「オマエこそ、何してんねん?」

「何て、今からお仕事やなぃのw♪」

「お? そか、もぅそんな時間かぁ」

「同伴しよっかw!」

「あほw キャバクラちゃうやろ、Mobbysはw!」

「そーやねw でも、店行かはんねやろ? せやったら一緒に行こ♪」

「あ、あぁ、せやなw でも、まだ早いやろ?」

「大丈夫、大丈夫w いつもの席に座ってたらえぇて。でも、アタシらミーティング終わってからやなぃと呑み物は出せへんけどw」

「そうか。ほな、店の前まで一緒に行こか。ほんで、7時まわったら店行くわ。ちょっと本屋さん寄りたいしw」

「ん! わかった♪ じゃ、行こう!!」

トモの元気な声に導かれ、木屋町へと歩き始めた。

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2013年10月26日土曜日

1990年代~ナリのコト~(58)

なんとか1時ギリギリに記念事業部に滑り込んだオレ。

午後は創立以来の歩みの編集でワープロとの格闘で終業時間を迎えた。

と同時に、部長はカバンを手に立ち上がり

「お疲れさ~ん」

と、笑顔で部屋を出ていく。

「お疲れ様でした!」

と、次長以下、主事、イカワ、オレが言う。

さて、オレも帰ろうかなと思ったとき、ミヤカワ次長の声。

「あ、Kくん、ちょっとえぇかな?」

と、手招きをしたので

「あ、はーい」

と、次長席の方へと向かう。

「Kくん。正社員になる気、ある?」

唐突に言われて

「え? ・・・そ、そうですね・・・」

「もし、その気あるんやったら、来月の採用試験、受けてみたらどぅ?」

と、次長は笑顔で言う。

返答に困っていると

「考えてみてよ。って言ってもあんまり時間ないんだけど」

「は、はぃ。考えてみます!」

と、答えるのが精いっぱいであった。

実際、思ってもなかったというか、あまり先のコトを考えていなかった。

今であれば、すぐケイタイでナリに電話かメールしていたかもしれないが、まだそんな時代ではなかった。

さて、どーしたもんか?

と、考えながら退社したものの、自転車は自宅マンションとは反対の方向へと向かった。

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2013年10月20日日曜日

1990年代~ナリのコト~(57)

「あ、アタシ行ったことなぃ!」

「あ、ホンマ? 実は~! オレもw!」

「マジ? 京都市民でしょー!?」

「マジマジw だから行ってみたいなぁ~ってw」

「そうなんだ♪ いぃね♪」

天橋立や植物園に行ったカップルは別れるというジンクスは知っていた。

でも、そーいうたぐいのものは信じないというか、あぇて挑戦したくなるタチである。

「温泉あって、こじゃれたペンションがあるみたぃなんで、そこがえぇかなぁ~って♪」

「わ♪ 楽しみ♪」

「じゃ、決まり? 10月中旬くらいの土日でえぇかな?」

「そだね! それで行こうw♪」

こんな会話を交わしながらのランチは、あっという間に過ぎる。

「あ!! やっばーい! もぅこんな時間!!」

時計を見ると1時まで10分を切っていた。

「行こう!! ダッシュで戻ろう! オレ、会計しとくから、先に行ってえぇよw」

「ごっめーん!! そうさせてもらぅね!」

そう言うと、本当にダッシュで店を飛び出していったナリ。

吹き出しそうになりながら会計をし、オレもダッシュ!!

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2013年10月16日水曜日

1990年代~ナリのコト~(56)

「ここね、けっこーパスタ美味しぃんだよ♪」

そう言ってナリは笑う。

「そうなんや♪ そら楽しみやなぁ」

850円のランチバイキングは、思った以上に豊富なラインナップで、昼飯ガッツリ派のオレにとっても「♪」であった。

ナリと並んで皿を手に、料理の並んだテーブルを徘徊する。

「あ♪ これ美味しそ~♪ これもいいな♪」と楽しそうなナリは、いろいろな料理を少しづつ皿に盛っていく。

オレは、一品一品、ナリの倍の量を盛っていくので、すぐに皿がいっぱいになり、ナリに大笑いされる。

パスタ、ピザ、チキンや生ハム、サラダなどを皿に盛ってオレたちは席についた。

「わ! 美味しぃね、これ!」

と言うナリの笑顔がまぶしい。

「ん? どうかした? 美味しくなぃ??」

オレの顔を覗き込んで言うナリに、「え? いや、美味ぃよ♪ ていうか、ナリさん美味しそうにたべるなぁって思てただけ」

「やだ! そう??」

「うんw でも、ぜんぜんえぇよ♪ なんかこっちも楽しくなるしw」

「そう? なんか恥ずかしいなw」

実際、料理は美味かった。

そして、追加の料理を取りに行って戻ってきたオレに、ナリは言った。

「温泉、考えてくれた?」と。

考えないワケがない。近場で一泊できてロケーションの良いところと、考えすぎて逆にぜんぜん決まらない状態であった。

「うん。天橋立あたりってどうやろ?」と、なんとなく決めつつあった場所を口にしてみた。

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