2013年10月16日水曜日

1990年代~ナリのコト~(56)

「ここね、けっこーパスタ美味しぃんだよ♪」

そう言ってナリは笑う。

「そうなんや♪ そら楽しみやなぁ」

850円のランチバイキングは、思った以上に豊富なラインナップで、昼飯ガッツリ派のオレにとっても「♪」であった。

ナリと並んで皿を手に、料理の並んだテーブルを徘徊する。

「あ♪ これ美味しそ~♪ これもいいな♪」と楽しそうなナリは、いろいろな料理を少しづつ皿に盛っていく。

オレは、一品一品、ナリの倍の量を盛っていくので、すぐに皿がいっぱいになり、ナリに大笑いされる。

パスタ、ピザ、チキンや生ハム、サラダなどを皿に盛ってオレたちは席についた。

「わ! 美味しぃね、これ!」

と言うナリの笑顔がまぶしい。

「ん? どうかした? 美味しくなぃ??」

オレの顔を覗き込んで言うナリに、「え? いや、美味ぃよ♪ ていうか、ナリさん美味しそうにたべるなぁって思てただけ」

「やだ! そう??」

「うんw でも、ぜんぜんえぇよ♪ なんかこっちも楽しくなるしw」

「そう? なんか恥ずかしいなw」

実際、料理は美味かった。

そして、追加の料理を取りに行って戻ってきたオレに、ナリは言った。

「温泉、考えてくれた?」と。

考えないワケがない。近場で一泊できてロケーションの良いところと、考えすぎて逆にぜんぜん決まらない状態であった。

「うん。天橋立あたりってどうやろ?」と、なんとなく決めつつあった場所を口にしてみた。

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