2013年10月26日土曜日

1990年代~ナリのコト~(58)

なんとか1時ギリギリに記念事業部に滑り込んだオレ。

午後は創立以来の歩みの編集でワープロとの格闘で終業時間を迎えた。

と同時に、部長はカバンを手に立ち上がり

「お疲れさ~ん」

と、笑顔で部屋を出ていく。

「お疲れ様でした!」

と、次長以下、主事、イカワ、オレが言う。

さて、オレも帰ろうかなと思ったとき、ミヤカワ次長の声。

「あ、Kくん、ちょっとえぇかな?」

と、手招きをしたので

「あ、はーい」

と、次長席の方へと向かう。

「Kくん。正社員になる気、ある?」

唐突に言われて

「え? ・・・そ、そうですね・・・」

「もし、その気あるんやったら、来月の採用試験、受けてみたらどぅ?」

と、次長は笑顔で言う。

返答に困っていると

「考えてみてよ。って言ってもあんまり時間ないんだけど」

「は、はぃ。考えてみます!」

と、答えるのが精いっぱいであった。

実際、思ってもなかったというか、あまり先のコトを考えていなかった。

今であれば、すぐケイタイでナリに電話かメールしていたかもしれないが、まだそんな時代ではなかった。

さて、どーしたもんか?

と、考えながら退社したものの、自転車は自宅マンションとは反対の方向へと向かった。

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