2017年11月17日金曜日

1990年代~ナリのコト(71)

「・・・今日、あ、もう夕べ・・・だね・・・」

涙目のナリは、意を決すようにうなずきながら声を絞り出し始めた

「・・・ニシダさんと・・・会ってたの・・・」

え? 元カレと?? なんで?? と思うものの言葉にならない

「・・・ここで・・・」

そう言ったナリの目から涙がこぼれた

「・・・ここ・・・で?」

「・・・うん」

ここ、つまりこの部屋で、ということは?

「・・・そうなん・・・や・・・」

「・・・ごめんなさい・・・本当に・・・ごめんなさい」

もう涙は止まらないほどのナリ

どう答えて良いのか? わからないオレ

これだけ泣いて謝ってるのはオレへの罪悪感なのか

なんだか、変に? 想定内? か? わからないが、何の感情もわかない

何の言葉も出ないオレと、泣いているナリ

時間だけが流れてゆく

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2017年10月25日水曜日

1990年代~ナリのコト(70)

タバコをくゆらせながら塩小路通りを西へ

何があったのか?

考えてもわからないし、わかるはずもない

本町通りを南下してナリのマンションに到着

タバコを消し、携帯灰皿に押し込み階段を上がる

「ピンポーン♪」

呼び鈴を押す

中から物音がし、しばし待つとゆっくりドアが開いた

「・・・Kさん・・・」

無言でうなずくオレ

無言の彼女に導かれ部屋に入る

泣いてたのか、腫れぼったい顔のナリ

お互い座って、しばし無言

「・・・何かあった?」

やっとそう聞いたオレ

「・・・うん・・・ほんと、ごめんね・・・こんな時間に・・・」

「いや、うん、えぇよ・・・」

そう言って彼女を見ると、泣きそうな顔でオレを見上げるナリがいた

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2017年10月17日火曜日

1990年代~ナリのコト(69)

なんとなく落ち着かないものの、とりあえずベッドに入る

ウトウトしては目が覚め、またウトウトの繰り返し

そうこうしているうちに朝方4時

トイレに行ってちゃんと寝よう、そう思って起き出したとき

電話が鳴った

「もしもし?」

「・・・Kさん?・・・起きてたんだ?」

「あ、うん、なんとなくね」

「ごめんね・・・こんな時間に」

「いや、えぇよ。どないしたん?」

「・・・。うん・・・」

「・・・」

「・・・」

「・・・そっち、行こうか?・・・今から」

「・・・。・・・いいの?」

「あ、うん。なんか・・・話あるんやろ?」

「・・・うん。ごめんね・・・待ってる」

「わかった。ほな、ちょう待っててな」

「・・・ごめんなさい」

電話を切り、着替える

コンタクトも入れず、メガネで部屋を出た


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