「あたし、ついこの間まで付き合ってた人がいたの」
彼女の部屋のシングルベッドに並んで寝ながら、ナリさんは言う。
「・・・・・どんな人?」
「ん・・・・・。Kさんも知ってる人かも・・・」
「社の人っちゅーコト?」
「そう。総務課のニシダさん」
総務課にはほとんど行ったコトのないオレにはピンとこなかった。
「ごめん、わからんわ」
「総務課で、ていうか、社で一番背の高い人、メガネかけた」
なんとなく、ひとりの人物が頭に浮かんだが、話したコトもなければどんな人物かはまったく知らなかった。
「なんとなく、わかるようなわからへんような感じ」
「そう。でも、彼と別れた原因になった人、Kさんもよく知ってる人よ」
「え? ダレ?」
「イカワさん」
それは、以外な名前だった。オレのいる記念事業部の紅一点である。


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